ども、ぽこラボ所長です!
今回は長文読解の効率的な勉強法と、おすすめ教材について紹介します。
受験生だろうが、大学生、社会人だろうが、英語の能力の基本として「リーディング」力を鍛えておいて損はありません。
英語が難なく読めれば、海外の政治や経済の情報を収集しやすくなりますし、小説などのエンタメも楽しめるようになります。
この記事を読めば、高校初級レベルから英字新聞レベルまで、学力を順に伸ばしていく方法が全てわかります!
この記事の内容は以下の通り。
- 読解学習の流れ
- 長文読解の効率的な勉強法
- レベルごとのおすすめ参考書
目次
読解学習の流れ(初級→英字新聞レベルまで)
まずは長文読解の能力をどんな風に伸ばしていくのが王道か解説していきます。
とにかく長文をたくさん読めば良いと思っているのであれば、1度考え方を改めてこの流れをしっかり理解してもらいたいと思います。
読解の能力を伸ばす学習の流れは以下の通りです。
- 単語、文法を学習
- 英文解釈の学習
- 300〜500語程度の短い長文で練習
- 500〜1000語程度の中くらいの長文で練習
- 多読&語彙学習
それぞれ簡単に説明します。
単語、文法を学習
まず単語と文法の基礎を学習しないことには始まりません。
もちろん中学レベルではなく、高校レベルまで単語と文法の基本は学習しておくべきでしょう。
このあとの学習をしていると、単語の知識はもちろん、文法の知識もないと参考書の解説パートが理解できないことが多発してしまいます。
途中で止まらないためにも、確実に単語と文法を勉強しましょう。
とにかく多読でどうにかする!
みたいな方針も否定しているわけではないですが、単語や文法の基本から学習した方が短時間で同じレベルに到達するはず。
理屈っぽい文法をすっ飛ばして楽しく時間をかけて勉強するか、
理屈っぽい文法を経由してでも短時間で勉強するか、のどちらかを選ぶ形です。
この記事は後者の方向けの記事になっているので、ご注意を。
こちらに勉強の手順を詳しく解説した記事を置いておきます。
>>高校英単語の効率的勉強法をレベル別に2パターン&おすすめ参考書5選
>>高校英文法の効率的な勉強法とおすすめ教材を東大塾講師が解説!
英文解釈の学習
長文を勉強する前に単語と文法を勉強するのは当たり前と思っている人は多いのですが、「英文解釈」はすっ飛ばして長文の練習に入る人がときどきいます。
それは非効率なので、確実に英文解釈の勉強を通るようにしてください。
英文解釈は、どこまでが主語でどこまでが目的語、といった「構造の取りにくい英文」の構造をちゃんと見分けられるようになるための勉強です。
この学習をちゃんと行うと、長文の途中で詰まることがだいぶ減るので、以下の記事を参考にぜひ勉強してもらいたいと思います。
>>英文解釈って何?効果的な勉強法&注意点|おすすめ教材5選
300〜500語程度の短い長文で練習
ここからがようやく長文の勉強です。
最初は300語程度の短めの長文(変な日本語ですけど、受験業界では普通に使われます)で、練習をするのがいいでしょう。
読解の速度としては1分で150語程度までは鍛えたいので、300語〜500語程度の文章は2分から3分で読めるようになりたい所ですが、最初は300語でも20分くらいかかることもあるはずです。
※1分間に読める語彙の数を words per minute = wpm を使って表現することがあります。1分で150語の速さは150wpmなど。
それでもこの後紹介する方法でコツコツ続けて行くといつの間にか読めるようになっていきます。
ここまでは英文を「英語の順のまま正確に読むこと」を意識できるといいですね。
これができるだけでも150wpm程度のスピードで読解はできるようになります。
500〜1000語程度の中くらいの長文で練習
500語くらいなら読めるようになってきた、というのであれば、700語程度、1000語程度とより長い文章に挑戦していきましょう。
この長さになってくると段落ごとのつながりといった文章の構成も意識しつつ読むようにしていきたいところ。
日本人がいくら頑張ってもネイティブレベルでリーディングできるようになることは出来ませんから、少しでも速く正確に読むには、英語の能力だけでなく文章把握能力を鍛えて行きたいところです。
この段落はこういった意味で、次の段落はこういった意味で、、、
というのを意識しながら読むということです。
こういう読み方をパラグラフリーディングと言います。
多読&語彙学習
1000語〜1500語程度が大学受験レベルの最大語数ですが、ここをクリアできるようになってきたら後は語彙力や教養が全てです。
日本語の文章でも、知らない語彙が出てくるような難解な文章はちょっと苦しかったりしますよね?
それと似たような感覚になってきます。
自分の読めるようになりたい分野の文章をコツコツ読みつつ、知らない単語は丁寧に覚えていく段階でしょう。
基本的には辞書さえあれば、どんな文章でも読めるようになっているはずです。
長文読解の効率的な勉強法
ここまでに書いてきたように長文の勉強にはそれぞれ段階がありますが、勉強の方法はどのレベルでも大差ありません。
効率的な勉強法は以下の通り。
- 時間を計りながら読む(問題集の場合は解く)
- 解説や和訳を全て読み込む
- 知らない単語や文法を調べる
- 調べたものを覚える
- 語順通りに意味を理解しつつ音読を繰り返す
それぞれ注意点も含めて解説していきます。
時間を計りながら読む(問題集の場合は解く)
長文はダラダラ読んでいるといつまで経っても読むスピードが上がりません。
毎回昨日よりも10秒でも速く読んでやるという気持ちで読み進めるくらいで丁度いいです。
できればカウントダウン形式で時間を計って、間に合わなかった分はカウントアップ形式で足りなかった時間を計るのがいいでしょう。
ひとまずの目標は1分間に150語。最初は70語くらいから始めて、徐々にスピードを上げるといいでしょう。
問題集を使っている場合は、もちろん読むことと解くことと両方をこなしてください。
なんだかんだ問題の正答率も正確に読むためのプレッシャーになるので、ぜひ活用しましょう。
※受験生の場合は問題を解かない人は点数が上がりにくい特徴があるので、要注意です。
解説や和訳を全て読み込む
解説や和訳がついているのであれば、それは全て読み込みましょう。
自信満々で「読めた」と思っていた部分も勘違いしていた可能性があるので、確実に読めているか確認しましょう。
易しい参考書であれば、文構造の解説があったりコラムとして文法の解説が載っていることもあるはずですが、これも読み飛ばしてはいけません。
解説を読み飛ばす癖がある人は文章も読み飛ばす癖があることが多いので、両サイドから読み飛ばし癖を改善していきましょう。
知らない単語や文法を調べる
レベルが上がっても知らない単語はいつまでも出てきます。
確実に「辞書」で調べるようにしましょう。
1000語レベルの長文になってくると、単語帳には載っていない単語も当然出てきます。
文法は文法書で調べてくださいね。
調べる癖がある人はどんどん伸びていきます。
受験生の中でも英語が得意な人は確実に辞書や文法書が汚れていきます。
しっかり使いこなしましょう。
ただし、ノートまとめなどをする必要はありません。
写真を撮ったり、付箋を貼ったり、履歴機能を使ったりしつつ、少しでも短時間でまとめられるようにしましょう。
調べたものを覚える
調べたものは覚えなければ意味がありません。
必ず覚える時間は取るようにしましょう。
まとめ方と覚え方については、以下の記事で詳しく書いていますので、ぜひ参考にしてみてください!
>>暗記が苦手ならノートまとめをするな!英語の効率的な暗記法
語順通りに意味を理解しつつ音読を繰り返す
一通り、最初から最後まで文章の構造や意味を把握したら、次は前から語順通りに理解するための練習です。
前から英語の語順で音読していきましょう。
このときに、意味を意識せずにただただ英語を単語単語で認識して発音してもそれは発音の練習にしかならないので、意味は必ず意識しつつ読み進めてください。
だんだん慣れてくるとリズミカルに読めるようになってきます。
長文参考書に音声がついている場合は、音声に合わせて英語のリズムで読んでみるのがいいでしょう。
少なくとも1つの文章につき5回、出来れば20回くらいは音読を繰り返してほしいところ。
東大に受かる人の中には、音読を繰り返しまくって、参考書をまるまる暗記しているような猛者もいます。
それだけ音読は効果的ということですね。
レベル別おすすめ参考書
さて、最後にレベル別におすすめの参考書を紹介していきます。
単語、文法、英文解釈については、以下の記事にてそれぞれ参考書も紹介しているので、それ以降、長文の参考書だけ紹介していきますね。
>>高校英単語の効率的勉強法をレベル別に2パターン&おすすめ参考書5選
>>高校英文法の効率的な勉強法とおすすめ教材を東大塾講師が解説!
>>英文解釈って何?効果的な勉強法&注意点|おすすめ教材5選
300語程度の長文参考書
どれをやってもらっても大丈夫ですので、ぜひ本屋に行ってみて確認してみるといいでしょう。
レイアウトが好きなもの、解説の細かさに納得がいくものを選べば大丈夫です。
出来れば、この中から2冊以上選んで2周~3周回しておくと、次の学習がスムーズに進むでしょう。
- 英語長文ハイパートレーニング レベル1、2
- イチから鍛える英語長文basic、300
- 入門英語長文問題精講
上の2シリーズは音読をしやすいレイアウトや構成をしています。
問題精講シリーズは値段に対して、収録されている問題数が多いのが特徴。 お得に練習をできます。
※問題精講シリーズは最近音声がダウンロードできるようにアップグレードしました。
500語程度の長文参考書
このレベルに関しても、2冊以上選んで、2周~3周を目安に進めてもらうのがおすすめです。
- 英語長文ハイパートレーニング レベル3
- イチから鍛える英語長文500
- 基礎英語長文問題精講
- 英語長文ポラリス1
- 合格へ導く英語長文Rise 読解演習2
- やっておきたい英語長文500
「合格へ導く英語長文Rise 読解演習2」「やっておきたい500」だけは音声がついていないので、そこだけ注意してほしいところですが、このレベルになってくると音声が必須というわけではないと思います。
500語レベルの練習に関しては、語彙力が易しいものから始めたいのであれば、センター試験や共通テストの過去問も使い勝手がいいでしょう。
東進の過去問データベースから無料で入手できます。
※無料登録は必須です。
700語以上の長文参考書
このレベルに関しては、最悪パスしてしまっても問題はありません。
徹底的に鍛えたい人だけ、1冊選んで2周~3周やりこんでサッサと次のレベルに移りましょう。
- イチから鍛える英語長文700
- やっておきたい英語長文700、1000
- ポラリス英語長文2、3
- 合格へ導く英語長文Rise 読解演習3、4
このレベルについても音読は音源なしでも出来る人しかやってはいけないので、音源の有り無しはそこまで気にする必要はないかと思います。
もし、文章全体を段落ごとの意味を意識しつつ読む練習がしたいのであれば、以下のような参考書は積極的に取り組んでみてもいいですね。
- 英語長文を読むためのパラグラフ・リーディング
- 英語長文読解の王道 パラグラフリーディングのストラテジー
- パラグラフ・リーディングナビ 英文はこう読む
- ディスコースマーカー英文読解
これらは文章全体の構造を意識しながら読めるようになるための参考書になります。
1シリーズ決めてしっかり取り組んでみるのがおすすめです。
さらに上のレベルの参考書
ここまで来たら他のどんな英文でも辞書さえあれば読める状態になっているはずです。
おすすめは
- TOEFL
- 英検準1級、1級
あたりの長文問題集です。例えば、以下の通り。
このレベルになってくると、文章の長さよりも、語彙力の問題になってきます。
文章をちゃんと読んで、知らなかった単語をひたすら覚えていく作業を永遠と繰り返していきましょう。
これをやる前に、マークピーターセン著の日本人の英語シリーズを読んでおくと、日本人の苦手な部分まで感覚も研ぎ澄まされた状態でリーディングの練習ができるはずです。
まとめ
今回は長文の勉強法や参考書について、解説しました!
この分野は一気に進めるのは難しく、大学受験生でも1年以上かけて少しずつ練習することが多いので、毎日少しずつ進めてみてください。
休まなければ確実に実力はついていきます!
それではまた、所長でした!