ども、ぽこラボ所長です!
今回は未来完了形について。
未来と完了形の合わせ技で、それぞれを理解していればそれほど難しくはないのですが、塾で教えているとそこそこ苦労している生徒さんを見かけます。
日本語ではあまり表現しないことを表現する文法なので、そのあたりに難しさがあるかもしれません。
それぞれの用法はそれほど難しくないので、典型的な日本語訳と例文をセットで覚えておくのが重要です。
それでは解説していきます!
目次
未来完了形の形は?肯定、否定、疑問それぞれの形
まずは未来完了形の形から見ていきます。
未来完了形は未来を表す法助動詞「will」もしくは「shall」の「現在形」と、「完了形」(相=アスペクトの一種)の合体でできます。
1人称主語のときだけ「will」だけでなく「shall」も使うのを合わせて覚えておくといいでしょう。
肯定文:S will(shall) have 過去分詞~.
否定文:S will (shall) not have 過去分詞~.
疑問文:Will S have 過去分詞~?
Yes, S will. / No, S will not.
未来完了形の意味3種類
未来完了形の意味は主に3種類で、それぞれ完了形の意味と対応しています。
未来完了形の基本のイメージ
まずは未来完了形の基本となるイメージについて覚えておきましょう。
未来のあるタイミングまでそれよりも昔のいつかから続いている行動が完了すること、継続すること、経験することを表現するのに使われます。
完了の意味
完了の意味となっている例文は次のとおり。
The party will have started by the time we arrive.
私たちが着くまでに、パーティーは始まっているだろう。
「arrive=到着する」未来のタイミングまでには、パーティーが「will have started=始まっている」(始まることが完了している)ということを表現しています。
未来完了形の完了の意味と相性が良いのは
by 日時:~~までには
by the time SV~:SがVするまでには
といった副詞句や副詞節です。
合わせて覚えておきましょう。
ちなみに時と条件の副詞節中では、動詞は現在形で未来を表現します。
「will arrive」ではなく、「arrive」になっていることに注意しましょう。
継続の意味
続いては継続の意味です。
継続の意味は状態動詞と相性がいいですね。
They will have been married for 20 years next year.
彼らは来年で結婚して20年になる。
この例文では、「next year=来年」という未来のタイミングが来たら「will have been married for 20 years=20年結婚している状態が続いた」ことになる、という状況を表現しています。
状態動詞の「be」が使われています。
動作動詞も非完結的(1回キリで終わらない)な意味を持ったものは継続の意味で使われることがあります。
By the end of March he will have taught this school for ten years.
3月末で彼はこの学校で10年教えたことになる。
また
for a year:1年間
for a day:1日間
a year:1年間
a day:1日間
など、時間の幅を表す表現とともに使われるのが一般的です。
「〇月〇日が来たら」のような意味で、
on the 15th of May:5月15日が来たら
on June 25th:6月25日が来たら
などの表現も「by 日時」と同様によく一緒に使われます。
経験(存在)の意味
最後が経験です。
I will have seen the movie three times if I see it again.
その映画をもう一度見れば、私はそれを3回見たことになる。
「see it again=もう一度見る」という未来のあるタイミングが来れば、「will have seen the movie three times=その映画を3回見たことになる」ということを表現しています。
ここまでの2つとは違って、条件の副詞節もかなり一緒に使われることが多いですね。
「もし次に~したら、~回したことになる」という形でよく使われます。
なので、頻度の副詞「~times」などと一緒に使われることは必然的に多くなります。
ちなみにここでのifもやはり「will see」ではなく、「see」という現在形を使うことに注意していください。
時制の一致について
続いて時制の一致についても見ていきます。
ちょっと状況がややこしいのですが、次の例文を見てください。
I said I should have reached home before Easter.
復活祭前に家に着いているはずだ、と私は言った。
「said=言った」タイミングよりも未来の「before Easter=復活祭前」には、「shall have reached=ついている」ことになる、という表現ですね。
「said」が過去形なので、それに合わせて未来完了形の「shall」も過去形の「should」になっています。
同様に「will」が使われる場合も、時制の一致の影響で「would」が使われることがあります。
時や条件の副詞節内での未来完了形
ここまでに見てきた例文では
時と条件の副詞節(従属節):未来→現在形
という構造でしたが、この従属節中に未来完了形がくる場合は、
時と条件の副詞節(従属節):未来完了形→現在完了形
という風になります。
次の例文を参考に。
Wait till I have finished my letter.
私が手紙を書き終えるまで待ってください。
確信を表すwillの場合
最後は「will」を使うので未来完了形と形は同じですが、「will」に未来の意味ではなく「確信」の意味がある場合についてです。
You will have heard that I am going to America.
私がアメリカへ行くつもりだということは、(すでに)聞いたでしょう。
この「will」は「あなたがすでに~しましたよね?(確信)」のような意味合いを表現しています。
特に2人称、3人称主語の場合、発話をしたタイミングまでにできごとが完了しているだろうという「確信」を表すことがあるので、覚えておくといいでしょう。
まとめ
今回は未来完了形についてまとめました。
基本的には現在完了と同じ3つの意味を覚えておけば、それほど問題が出てくることはないので、その3つだけはしっかり覚えておいてくださいね!
それではまた、所長でした!