文法

知覚動詞と原形不定詞・現在分詞・過去分詞の全パターンを解説!受動態のときの注意点も一緒にチェックしよう!

ども、ぽこラボ所長です!

今回は知覚動詞について詳しく解説します。

知覚する動詞で知覚動詞。

五感を使った動作を表現するための動詞ですが、文法的に大事な3つの基本となる形があります。

今回はその3つの基本形を徹底的に解説するので、ぜひ最後まで読んで知覚動詞はこれで完璧と言える状態を目指してくださいね!

  • 知覚動詞とは?基本形と覚えるべき知覚動詞一覧
  • 知覚動詞の3種類の基本形を徹底解説
  • 知覚動詞の注意点2つ

目次

知覚動詞とは?

まずは知覚動詞の基本形3つの概要と、覚えるべき知覚動詞を押さえていきましょう。

知覚動詞の基本形

今回扱う知覚動詞の基本形は上述の通り3種類です。

それが

SV(知覚動詞)O+do(原形不定詞)

SV(知覚動詞)O+doing(現在分詞)

SV(知覚動詞)O+done(過去分詞)

となります。

「SV(知覚動詞)O+do(原形不定詞)」は「Oが~するのをSが知覚する」という意味。

知覚するのところには、動詞Vに合わせて「見る」とか「聴く」のような知覚動詞の意味が入ります。

同様に「SV(知覚動詞)O+doing(現在分詞)」は「Oが~しているのをSが知覚する」という意味で、

「SV(知覚動詞)O+done(過去分詞)」は「Oが~されているのをSが知覚する」という意味になります。

知覚動詞一覧

今回、紹介する基本形3つの形を取り得る知覚動詞で覚えておくべきものは以下のような動詞になります。

feel(感じる)
hear(聞こえる)
listen to(聞く)
look at(眺める)
notice(気がつく)
observe(観察する)
overhear(漏れ聞く)
perceive(気づく)
see(見える)
smell(においがする)
watch(見守る)

ちなみにperceiveとsmellは目的語の次に原型不定詞でなく、現在分詞だけをとることに注意してください。

知覚動詞の基本3文型を徹底解説!

それではここからは例文を見ながら3つの型を徹底的に解説していきます。

知覚動詞 + O + do(原形不定詞)

まずは原形不定詞を使う「SV(知覚動詞)O+do(原形不定詞)」からです。

この形は「Oが~するのをSが知覚する」という意味になります。

例文を見ていきましょう。

I saw Jane cross the road and disappear into the bank.
私はジェーンが道を渡って銀行の中に消えて行ったのを見た。

I heard Ms. Kimura call my name.
木村先生が私の名前を呼ぶのが聞こえた。

I felt something touch my arm.
私は何かが腕に触れるのを感じた。

それぞれ「see」「hear」「feel」という知覚動詞を使った例文になっています。

後でもう1度触れますが、この原形不定詞を使う場合、「Oが~する一部始終を知覚する」という意味が基本形です。

最初から最後まで通して知覚するときにはこの原形不定詞の形を使うということを覚えておくといいでしょう。

知覚動詞 + O + doing(現在分詞)

続いては、「SV(知覚動詞)O+doing(現在分詞)」の形です。

この場合は「Oが~しているのをSが知覚する」という意味になります。

例文を見ていきましょう。

I saw a dolphin chasing a boat at the river mouth.
私は加工でイルカがボートを追跡しているところを見ました。

I saw Steve waiting for a bus.
私はスティーブがバスを待っているのを見かけた。

I heard someone calling my name.
私は誰かが私の名前を呼んでいるのが聞こえた。

I felt the house shaking.
家が揺れているのを感じた。

I felt my heart beating wildly.
私は心臓が激しく鼓動しているのを感じた。

この形を使うときには、「Oが~している瞬間を知覚する」のが基本の意味になります。

なので、原形不定詞とは違って一部始終ではなく、瞬間性が意図されているのを感じながら改めて例文を眺めてみてもらえればと思います。

これに関連して、いくつか注意があります。

まず知覚動詞の中でもsmellは常にsmell O doingの形をとって、原型不定詞の形にはなりません。

Don’t you smell something burning?
何かが焦げているにおいがしませんか。

においは瞬間性が重要だからかな?と覚えておくといいでしょう。

また知覚動詞と似た動詞として、catchとfindはともに「Oが~しているところを見つける」という意味で、

この現在分詞を使う「SVO+doing」の形をとりますが、どちらも原型不定詞の形をとることはありません。

Sara caught her son drinking beer.
サラは息子がビールを飲んでいるところを見つけた。

これもcatchやfindがその瞬間を捉えたり、発見したりする意味が重要だからでしょう。

知覚動詞 + O + done(過去分詞)

ラストが、「SV(知覚動詞)O+done(過去分詞)」という形で、「Oが~されているのをSが知覚する」という意味になります。

例文を見てみましょう。

I saw the book advertised in the paper.
私はその本が新聞で広告されているのを見かけた。

I heard my name called.
私は自分の名前が呼ばれるのが聞こえた。

Did you hear your name called?
名前を呼ばれたのが聞こえましたか。

The boy felt himself lifted up.
少年は自分の体が持ち上げられるのを感じた。

これらはOとdone(過去分詞)の間に受け身の関係があることが重要です。

細かい補足ですが、受け身の形としては次のような2つの形で表現することができます。

Did you hear your name called?
名前を呼ばれたのが聞こえましたか。

Did you hear your name being called?
名前を呼ばれたのが聞こえましたか。

上が「1度呼ばれたのが聞こえたか」を表す例文、下が「何回も続けて呼ばれたのが聞こえたか」を表す例文になります。

「being」の部分が現在分詞の意味を表現していて、「続けて~している」状態を付け足してくれています。

これに付随して、もし動詞が「瞬間的に耳にする」という意味を持つhearではなく、「時間をかけて意識的に聞く」という意味を持つlisten toの場合は、

それに次ぐ言葉として、「~being called?」しか考えられません。

というのも「being called」は何回も続けて呼ばれている状態で、「瞬間」ではなく「ある一定の時間」がかかっているからですね。

Did you listen to your name being called?
名前を呼ばれているのを聞いていましたか。

知覚動詞の注意点

最後に知覚動詞を使う際の注意点を2つ押さえて終わりにしましょう。

「知覚動詞 + O + do」「知覚動詞 + O + doing」の違い

まずは原形不定詞を使うパターンと、現在分詞を使うパターンの違いについて見ていきます。

日本語にすると「Oが~するのを知覚する」と「Oが~しているのを知覚する」でかなり似ていますし、

過去形にすると「Oが~するのを知覚した」と「Oが~しているのを知覚した」でかなりその差も曖昧になる気がしませんか?

実は現在分詞を使った場合は、目的語Oの動作の途中の一時点を見たことを表すのに対し、原形不定詞を使った場合は、その動作が始まってから終わるまでの全てを見たことを表します。

例文で確認しましょう。

I saw Tom crossing the street.
トムが通りを横切っているのを(途中をちらりと)見ました。

I saw Tom cross the street.
トムが通りを横切るのを(最初から最後まで)見ました。

上の現在分詞を使っているものは、トムが横切っている途中の状態を私が一瞬チラッと見たことを表します。

一方で、原形不定詞を使っている下の例文では、トムが横切るのを最初から最後まで通しで私が見たことを表しています。

違いが何となくつかめましたか?

知覚動詞と受動態

続いては、知覚動詞を受動態の形で使うときの注意点について。

能動態の時には、「SVO+do」となっていたもののうち、受動態にすると「O be 過去分詞 to do」という不定詞の形になるものがあります。

例えば、以下の例文を見てみると分かりやすいでしょう。

I saw her enter the lobby from outside.
私は彼女が外からロビーに入るのを見た。

She was seen to enter the lobby from outside.
彼女は外からロビーに入るのを見られた。

seeを受動態として使っている下側の例文では、be seen to doの形になっていますよね?

この他にも、受動態にするとto不定詞に変わる知覚動詞としては、 「hear」「observe」があります。

とりあえず「see」「hear」「observe」の3つを覚えておけば大丈夫でしょう。

John was heard to complain about the team.
ジョンはチームについて不満を言うのを聞かれた。

seeが受け身になって、to不定詞の形になるのは、もともと原形不定詞の形を取っていた物だけで、次のように受動態だからと言って、必ず不定詞になるわけではありません。

He was seen riding the stolen bike.
彼は盗まれた自転車に乗っているのを見られた。

ここまででも十分ですが、他の動詞についてもいくつか補足をしておきます。

feelは身体的に「感じる」ことを表現するときにはふつう受動態にしませんが、「~が~だと思う」の意味では「be felt to do」という形にしても構いません。

She felt the floor move and saw the walls shake.
彼女は床が動くのを感じ、壁が揺れるのを見た。(身体的知覚)

Ukrainian is felt to be independent of Russian.
ウクライナ語はロシア語とは別個のもののように思われる。(心的知覚)

noticeも「~だということがわかる」の意味のときには受動態を使います。

This morning a tire was noticed to be flat.
今朝タイヤが1つパンクしていることがわかった。

さらに「watch」は受動態にできないのも余裕があれば覚えておくといいでしょう。

The crowd watched the police open the doors.
その群衆は警察がドアを開けるのを見守っていた。

まとめ

今回は知覚動詞の基本形3つ(原形不定詞、現在分詞、過去分詞)のパターンを詳しく見ていきました。

それぞれの例文も必ずチェックして、ぜひ使いこなせるようにしてくださいね。

それではまた、所長でした!